設立趣旨

 東京都ヨット連盟(現東京都セーリング連盟)では、ヨットの普及レースや外国との交歓協議会の開催、身障者や一般市民の体験ヨット乗艇会、青少年の健全な育成に資するためのセーリン グクラブの開設、そして東京都が若洲で開講しているヨット教室への講師の派遣等々各種の普及活動を永年にわたって実施してまいりました。そしてこれらの活動を通じて、多くの人々にセーリングスポーツの素晴らしさ、自然とのふれあいの楽しさ等を体験してもらってきました。

 しかしながら、活動の推進につきましては任意団体であるため、広報活動が充分出来ないこと、艇の保管場所に関する契約等各種の契約の当事者になれないこと、所有艇の登録名義人になれないこ と、さらに資金面でも企業等からの支援が受けにくいこと等々多くの制限・障害が生じております。

 一方、海洋スポーツや水辺活動に関する設備面では、東京都が海を市民の手に取り戻すことを基本方針とした海上公園構想に基づいて、人口なぎさを有する葛西 海浜公園やボードセーリングが出来るお台場海浜公園を開園し、平成3年にはディンギーヨット専用の若洲ヨット訓練所、そして翌年にはクルーザーヨットの係留施設として夢の島マリーナを開設してきました。

 しかし、一般都民が東京港周辺でディンギーヨットで自由にセーリングを楽しめる環境は、まだ十分には整っておりません。
また、2002年に小中学校の学習指導要領が改善され、授業としての課外活動が認められ、水辺活動もその対象となりましが、本格的な活動はまだみられません。

 東京都ヨット連盟は、このような諸問題を解決し、広く公益に資する活動を支援し、より充実した社会貢献を実現するためには、特定非営利活動法人を設立し、 多様化する社会のニーズに応えていくことが望ましいと考え、この度「特定非営利活動法人マリンプレイス東京」を設立し、従来推進してきた普及活動を当該法人に引き渡し、新たな一歩を踏み出すことといたしました。

 新たに設立する法人組織は、東京都ヨット連盟が実施していた普及活動をさらに拡大展開し、広く一 般市民に対して、セーリングをはじめ各種海洋スポーツと青少年の水辺活動に関する情報を提供し、各種の講習会・競技大会等のイベントを開催するとともに、 各種海洋スポーツ施設の管理運営等を行い、海洋スポーツと青少年の水辺活動の普及振興を図ることにより、一般市民の福祉の増進ならびに生涯学習の支援、青 少年の健全育成および海洋・水辺の環境保護に寄与する事を目指す所存です。

特定非営利活動法人マリンプレイス東京理事長
浜崎濠次郎